その他大勢を犠牲にしてはならない│ブエルタ委員長の訴え

その他大勢を犠牲にしてはならない│ブエルタ委員長の訴え

ツール・ド・フランスの代替日程は4月15日に早々と発表されたが、大部分のレーススケジュールは未定のまま。ジロ・デ・イタリアは10月に、ブエルタ・ア・エスパーニャは11月に開催されるとの噂ばかりが先行する。真実は5月15日に予定される、UCI国際自転車競技連合の発表を待たねばならない。

そんな中、ブエルタ開催委員長ハビエル・ギジェンが、スペイン日刊スポーツ紙『As』の主催するTV討論会に出演。「ツールを救うためにその他すべてを犠牲にしてはならない」と訴えた。

弁護士でもあるギジェンは1998年からブエルタ開催コンサルタントを務め、2005年にブエルタ委員長補佐に抜擢される。先代ビクトル・コルデロの跡を引き継ぎ、2008年には開催委員長職に就いた。

この同じ年2008年に、ツール・ド・フランス開催委員会ASOアモリー・スポール・オルガニザシオンが、ブエルタ開催主ユニパブリックへの出資を始めた。2014年にはASOが完全なる大会オーナーとなっている。

ハビエル・ギジェン

ツール・ド・フランスの重要さは、誰もがみな理解している。しかしツールが唯一の大会ではない。レースカレンダー全体を救うよう、我らは努めねばならない。すべてはツールと共に。しかしすべてを犠牲にした上でのツールであってはならなぬ。

ブエルタやジロを台無しにしてはならないんだ。ブエルタのような国際的イベントを、過小評価することは許されない。今日のスペインで、サッカーに次いで地球上の最も多くの国で放映されているイベントと言えば、おそらくブエルタなんだから。

引用:As 2020年4月23日付 “Todos con el Tour, pero no el Tour contra todos

text:五色の猫