新日程なら……憧れの石畳を走れるかも!?│バルデ

新日程なら……憧れの石畳を走れるかも!?│バルデ

UCI国際自転車競技連合が発表した新レースカレンダーは、ある種の選手に、新たな可能性をもたらしたようだ。

たとえばロマン・バルデ(Ag2r La Mondiale)は、例年なら、決してパリ〜ルーベに参戦しようなどと考えなかっただろう。石畳が織りなす北の地獄は、例年、クラシックの中でバルデが最も敬愛するリエージュ~バストーニュ~リエージュのわずか2週間前に開催される。しかも来るべき本格ステージレースシーズンに向けて、春先の怪我やアクシデントは絶対に避けねばならない。

しかし2020年は例外だ。なにしろツール・ド・フランス(8月29日~9月20日)と世界選手権ロードレース(9月27日)、さらにリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(10月4日)というバルデにとって極めて重要な3つの大会がすべて終わった後に、フランドル系クラシックが組み込まれているのだから!

ツール・デ・フランドルは10月18日、そしてパリ~ルーベは10月25日。つまりクライマーにも多少の冒険が……許される。自転車界に燦然と輝く石畳モニュメントを走る、唯一無二のチャンスかもしれない。

仏夕刊紙『ル・モンド』の連載にて、バルデが語った。

もしも予定通りに進んだら、11月序盤にはヘトヘトだろうな!だれもがたっぷり走ってるはず。時々レースが重なるから、選択を余儀なくされるだろう。でも僕のような選手にとっては魅惑的なんだ。だってツール・ド・フランスで調子が仕上がっていき、その調子を、壮大なるクラシック連戦に活かすことができる。ツールを走る選手たちは、その後のアルデンヌ、さらにはフランドルクラシックで、真のアドバンテージを得るだろう。

このスケジュールのおかげで、僕も、石畳クラシックへの参加を検討できる。もちろんツール・デ・フランドルやパリ〜ルーベを走ってみたい。でも普通のシーズンの場合は難しいんだ。グランツールに向けた準備期間だからね。

僕はこの素敵なクラシックシーズンを終わりまで突っ走りたい。壮絶になることは約束されている。だって、10月末の湿って滑りやすい石畳の上で、繰り広げられるんだから。

引用:le monde 2020年5月6日付 Carnets de sports : « Lundi, même si la météo promet de la pluie, il y aura beaucoup de vélos sur les routes »

text:五色の猫、photo:Ag2r La Mondiale