ツール新日程発表を受けて(3)ラトゥール
- 2020.04.17
- グランツール ツール・ド・フランス 特集 | 新型コロナ
- Latour, ツール・ド・フランス, 新型コロナウイルス

2020年ツール・ド・フランスの新日程が8月29日〜9月20日に決定したことについて、Ag2r ラ・モンディアルはいち早くリリースを配信。ゼネラルマネージャーのヴァンサン・ラヴニュとピエール・ラトゥールの声明を発表した。
ピエール・ラトゥール(AG2R LA MONDIALE)
ツールが8月末に走り出すということは、すなわちフランスの状況や、さらに言えば世界の状況が好転しているという意味になる。
自転車シーズンが再開できるのは嬉しいし、これが人々に笑顔をもたらし、他のことを考える余裕を与えるのだとしたら、それこそが大切なこと。
ただし自転車ファンの目を引くのは、むしろGMラヴニュの「(ツール)スタート地には最高の切り札を揃えて乗り込む。おそらくロマン・バルデとピエール・ラトゥールのデュオで臨む」というコメントだろう。
本来ならバルではジロ・デ・イタリアで、ラトゥールはツール・ド・フランスで、それぞれに単独エースを務めるはずだった。ただし新型コロナウイルスの影響でレースがすべて中断され、東京五輪は1年延期、ジロは開催日未定……となったことで状況は大きく変わった。総合表彰台2回、山岳賞1回のバルデがツール行きに目標変更するのは自然の流れであり、バルデがツールを走るなら……やはりチームのエースはバルデだ。
この件についてラトゥール本人は、地元ラジオ局france bleuのインタビューで手短に語っている。
ステージレースで総合を狙うなら、エースは複数いたほうがいい。落車があったり、どちらかが不調に陥ったりした場合に、いつだって有効なんだ。しかも2人が揃って総合上位にとどまった場合は、それを切り札に使える。
(秋開催について)いつもよりは観客の数は減るだろう。でも、もしもツールが開催に漕ぎつけられたら、つまりは状況が好転しているということだし、すべての人々がほぼ普通の生活を取り戻せたということになる。たとえ沿道の観客の数は少なくても、フランスの再出発だと思えば気分もいいさ。
参照:france bleu 2020年4月15日付 “Courir le Tour de France en juillet, après deux mois de confinement, ça aurait été compliqué“
text:五色の猫 photo: Equipe Cycliste AG2R La Mondiale
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